ビジネスローンのメリット・デメリット

事業を行う上で、資金繰りが悩みの種という方は多いと思います。なんでも現金でやりくりしていれば問題は起きませんが、「掛け金」での取引が中心になるため、入金や支払いのタイムラグが問題になってきます。

一つの解決策として、銀行や信用金庫などといった金融機関や商工会等の公的機関で運転資金の相談をすることもあるのではないでしょうか。ただ、実際に資金を調達するのに、時間を要してしまい、急な入り用に対応できなかったり、小口な資金に対応出来なかったりと、不便に感じることがあります。

こういった急ぎの資金に便利なのが、ビジネスローンです。ビジネスローンは、他の融資方法との違いを知った上で利用すると資金繰りの調整に非常に便利なものです。

この記事では、銀行融資などと比べたビジネスローンの特徴を紹介します。ビジネスローンといえば、「なんとなく消費者金融と同じ」「一度使ってしまうとずるずると行きそうで不安」という感覚もお持ちの方もいると思います。要は目的にあった使い方をすれば、非常に有効な資金調達手段となります。

まず、ビジネスローンとはどういう仕組みの融資なのか確認しておきましょう。

ビジネスローンとは

ビジネスローンとは、中小企業や個人事業主のための「無担保の」ローンで、事業のための資金を融資するものです。主に、運転資金、季節資金、その他特定の使い途を指定せずに、自由に使うことができます。また、事業者ローンとも呼ばれます。

ビジネスローンといえば、消費者金融や信販会社などノンバンクと呼ばれる会社がやっているイメージがありますが、銀行もビジネスローンのサービスを提供しています。最近では、ノンバンクと銀行が提携した商品も出るなど、利用者には選択肢が増えています。

通常の金融機関からの融資では対応できない(融資してもらえない)場合でも、ビジネスローンとしてなら、融資が可能な場合もあります。ただし、どこの金融機関のローンを使うか、また、利用者の状況によって、金額、期間、金利など、融資条件に違いが出てきます。

ビジネスローンを使うメリット

他の融資方法に比べ、ビジネスローンの優れた点は、なんといっても、急ぎの資金にすぐ対応できるところです。無担保・保証人無しで融資が受けられる、審査も迅速で、最短、即日融資が実行されるといった点から、銀行融資と比べると非常に「利便性は高い」です。

審査が早く、即日融資も可能

審査の速さは業者によって異なりますが、ビジネスローンの審査は他の融資方法と比べると非常に早く、最短60分程度、遅くても3営業日以内というところが多いです。なお、融資された資金は、コンビニATMなどで即座に引き出すことができます。

無担保・保証人無し

ビジネスローンは、銀行融資や不動産担保ローンと異なり、担保や保証人が必要ありません。その代わり、利用限度額は、商品性や利用者の信用度にもよりますが、数百万円程度が限度です。それ以上の資金が必要であるならば、ビジネスローンではなくて、不動産担保ビジネスローンなど、別の融資制度の利用を検討すべきです。

資金の使い道は、問われない

ビジネスローンは、経営者の方が利用する事業性資金のためのローンです。事業に使う資金であれば、具体的な使途は問われません。運転資金や季節資金として、自由に使うことができます。この自由度はビジネスローンの魅力のひとつです。

  • 従業員の賞与支払い
  • 取引先への支払い
  • 設備購入費
  • 納税のための資金(消費税、法人税、所得税など)

いわゆる「総量規制」がない

事業性資金の融資は、個人向けの消費者金融と異なり、貸金業法による「年収規制」が無いため、個人事業主の方でも年収の三分の一を以上の金額が融資可能です。審査で返済余力があるとみなされれば、開業初年度の年収は300万円もいかなかったというケースでも融資が可能な場合もあります。総量規制の対象にならない事業性資金であることを証明するための資料や審査が必要です。

デメリットもある

メリットだけ見ると「使い勝手」に優れたビジネスローンですが、当然、使い勝手の裏にデメリットも潜んでいます。とりわけ、問題になってくるのは金利の高さです。

金利が高い

ビジネスローンは、公的融資・銀行融資に比べると金利が高いです。金利の高さはビジネスローンの最大の弱点です。「年利4-17%、審査により決定」と表示されていることが多いですが、公的な融資制度と比べると、金利は高めに設定されています。実際の適用金利は、利用者の信用度審査によって決定されますが、上限金利ぎりぎりの金利にされてしまうことが多いです。特に、初めて融資を受ける際は、ほぼ金利の上限値になると思ってかまいません。

融資上限額=利用可能額ではない

ローン会社にもよりますが、融資の上限は500万円程度と銀行融資に比べると少ない額です。さらに、この上限額をめいっぱい借りられる訳ではないことに注意が必要です。融資金額は、利用者の事業規模や信用度など審査結果によって、当然変わります。利用者の返済能力、事業規模、必要運転資金額などから総合的に判断されます。例えば、年商は100万円程度の事業に、500万円の資金は必要ありません。

よって、申込金額より減額されることもあります。結果的に、必要な金額に満たない中途半端な金額となってしまう可能性ももちろんあります。

まとめ:短期資金のやりくりに

ビジネスローンの特徴をまとめると、融資のハードルは低く簡単に利用できるものの、金利が高い、ということになります。このため、「売上金が入金されるまでのつなぎ」といった時間的に余裕がない場合の「短期資金」「緊急の運転資金」として利用するのが賢い使い方です。

ビジネスローンの深みにはまらないためには、返済資金の目処が確実な場合に限って使うといったように、あくまで一時的な目的に限定して利用することです。経営者自身で利用の基準を作り、それを守ることが肝要です。そうでないと、気づけば自転車操業状態で、返済に追われることになりかねません。事業者ローンの誘いが甘いささやきにならないよう、経営者が自覚を持ってキャッシュフローを律していく必要があります。