確実に融資を受けるために知っておきたいビジネスローンの審査基準

この記事では、ビジネスローンの審査基準、審査に通るためにできること。即日融資に手間取らないための手続きの仕方など審査から融資までの手続きについてご紹介します。

まず、ビジネスローン審査の基準について知っておきましょう。審査基準はいろいろありますが、ビジネスローンの場合は、銀行の制度融資・プロパー融資と比べると、ある程度体裁さえ整っていれば審査は通りやすいのも事実です。

審査の基準は?確実に融資を受けるために

どの金融機関・ローン会社も、審査の基準については企業秘密で「総合的に判断している」としか教えてくれません。「審査」というのは金融機関にとって「ノウハウの塊」です。メガバンクが消費者金融を買収したのは、「無担保ローン審査のノウハウを得るため」と言われるほどです。

というわけで、審査の詳細は教えてもらえませんが、ローン会社が審査の際に見ている点といえば、「貸したお金がきちんと返してもらえるか」ということに尽きます。一般的に融資の審査といえばこういう点を確認するというポイントは知られており、これらの項目を総合して融資の可否が判断されます。ローン会社によって重視する項目や、審査の厳しさは違いますが、ビジネスローンを利用するのであれば、こういった標準的な審査の基準について知っておいたほうがよいでしょう。

事業内容 業態・業種・社員数など
業暦 事業暦の長さ
決算書類・確定申告書 決算の内容。
事業計画・収支計画 新規事業の場合、今後の予定
信用情報 すでに他社から借りているか。返済余力
経営者の信用情報 連帯保証人である経営者自身の返済余力
納税証明書 税金の滞納がないか

コンピュータで可否を自動判定する(スコアリング)

ビジネスローンの審査は、結局のところ、提出した決算書類などの内容をコンピュータに入力して、自動的に融資の可否や融資可能額を判断しています。(スコアリングといいます。)もともとローン審査の時間を短縮するために登場したもので、ビジネスローンの審査が非常にスピーディなのは、コンピュータが自動的に判定してすぐに結果が出るためです。

逆に言うと、数値で評価できない要素、たとえば、「この業種の将来性をを斟酌して」とか、「社長のビジネスにかける熱意が並々ならない」といった点は評価の項目にはなりにくいです。これが銀行の融資とは大きく異なる点です。

審査の項目

どんな項目が審査の対象になっているのか確認しましょう。

事業内容

事業内容(業態・業種・社員数など)は、審査の基礎となる情報です。決算書類を分析するにも業態がわからないことには分析はできません。金融機関は、ビジネスに関する多くのデータや経験を持っていますから、その業種・業態の利益率や将来性など、比較対象となるデータを持ち合わせています。また、その地域のマーケット規模などにも通じています。「融資に値しないおかしなことになっていないか」という判断は、金融機関のノウハウをもってすれば一目瞭然です。

また、開業医・歯科医院・士業のように、安定した利益が見込める高度な資格や免許が必要な業態は評価が高くなります。

業暦の長さ

ビジネスローンの審査で最も重要な指標のひとつが、業暦の長さと言われています。長く会社を続けているその実績そのものが「信用」であると言えます。具体的には、一定(1年以上)の業暦が必要です。銀行系の場合は2年以上と指定されている場合もあります。逆に言うと、創業資金・開業資金の場合は審査に通りにくいため、創業資金としての利用が可能と明示している業者を選ぶのがよいでしょう。

決算書類、確定申告書が重視される

審査にあたっては、過去数期(2-3期程度)の決算書類の提出が求められることが多いです。

  • バランスシート(B/S、貸借対照表)
  • 損益計算書(P/L)
  • キャッシュフロー計算書

これは個人向けではなく事業性資金であることを証明するためであるとともに、融資の可否を判断する実質的な材料となるものです。最近はどんなローン会社でも決算書類を重視する傾向にあり、決算書類を重視する会社ほど利率は低めになっています。金融機関によってノウハウは異なりますが、決算書の内容をコンピュータに入力し倒産確率を自動算出するようになっています。システムが算出したスコアリングの結果から、融資の可否だけでなく、貸出時の金利・利率も決定されます。過去数期の決算書類を求められるのは、事業の継続性(継続して利益を出せているか、流行り廃りの無い事業なのか)の確認になります。

一方で、赤字であっても融資可能というローンもありますから、決算内容が悪い場合には、決算を重視しないローン会社を選ぶ必要があります。過去に「粉飾決算でローンが通り、しばらくしてそのまま倒産」ということが問題となったため、業界全体として、決算書類の内容を厳しく精査されるようになりつつあります。

信用情報

金融機関は「信用情報機関」を通して、融資の履歴情報を共有しています。過去に他社で借りたローンの返済を遅延をしたり、現時点で何社からも融資を受けていると、今回の審査は厳しくなると思ってかまいません。この情報は、過去何年分ではなく、過去の履歴すべてが残っています。

経営者(=連帯保証人)の信用情報

ビジネスローンは、第三者の保証人は不要ですが、社長本人が個人として連帯保証人となります。そこで、会社に何かあった場合、社長自身の返済余力について、本人の信用情報から判断されます。

  • 過去に返済遅延をしていないか。
  • 個人資産が十分にあるか。

税金の滞納がないか

納税証明書により、税金の滞納が無いか確認されます。基本的には税の滞納が無ければ問題ありません。税金の滞納がある場合のローンの利用については、次の記事にまとめましたのでご覧ください。

対面型の場合

対面で申し込みをする場合は、目に見える部分が審査の対象になっている場合があります。対面といえば、

  • こちらからローン会社に来店する。
  • ローン会社の営業マンが会社に来訪する。

というのがあります。ビジネスローンはスコアリングのシステムを使って審査することや、「来店不要」のローンが増えていることもあって、融資の判断材料としては重視されなくなってきていますが、銀行や地域ローン会社の担当者と会う際には念頭において対応しましょう。

社長の人となり

社長本人が信用の置ける人物であるかどうかを「話し方、身だしなみ、態度、書類の誤記など」を加味して検討していることがあります。もちろん、身だしなみだけで審査に落ちることはありませんが、「人柄」や「事業に対する熱心さ・執着心」が、融資しても問題ない人物かどうかの判断材料であることには違いありません。

会社の雰囲気

社長の身だしなみ同様、会社の雰囲気も材料になります。社内はきちんと清掃されているか、社員がしっかり勤務しているかといった点です。置いてある植木鉢が枯れていないか、といった些細なところをチェックされている可能性すらあります。「この会社、貸しても返済してくれそうなの?」ということをあらゆる観点から確認されているわけです。

まとめ:審査に通るところを選ぶ

ここまでで、融資可否の判断基準について説明しましたが、「こんな基準を全部をクリアできるのであれば、そもそもビジネスローンなんて使わないんじゃない?」と思われたことでしょう。実際、そのとおりで、ビジネスローンは、銀行融資とは違います。ローン会社としても、リスクは高いことを承知の上でサービスを提供して、それを金利に反映しています。つまり、審査の項目は数あれど銀行融資ほどは厳しく見られるわけではない、ということです。

1社がダメでも、別の会社に審査を

現在の経営状態が厳しいとしても、審査を通る可能性は十分にありますから、審査基準についてよく読み、「ここならいける」というローン会社を選択するのがコツです。また、審査の基準や重視するポイントはローン会社によりさまざまです。「A社はダメでもB社の審査は通った」ということはよくあります。「1社で断られても別の会社にあたってみる」という粘りも重要です。なお、決算書類や信用情報に自信があるなら、銀行系を選ぶとよいでしょう。比較的、金利が低く済みます。